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昨年より、堺市ものづくり新事業チャレンジ支援補助金、通称「ものチャレ」の採択を受け、大阪府立大
学工業高等専門学校様と中小企業向けの切削加工による加工音センシングとAI解析による予兆検知の研
究開発に取り組んでいます。
加工音を「見える化」することで職人技の伝承や、加工状態を解析し「予兆」を作業者に優しく伝えるこ
とで、あらゆる加工において最適化を目指します。
スペクトログラムの横軸は時間と縦軸は周波数を表し、約9秒から13秒と16秒から29秒時のスペクトルから、
10kHzから20kHzの帯域に加工音が確認できました。(青色が濃いとスペクトルが低く,黄色が濃いとスペ
クトルが高い)
また、人が聞き取ることのできない20kHz以上の帯域に高いスペクトルがあり、加工時間の経過でスペクト
ルが強まることが解りました。
蚊の羽音であるモスキート音は17kHz程度と言われ、三十路を過ぎた人は大半聞こえないのでは。
音が聞こえずとも匠達は勘づいているのかもしれませんが、これを継承していくことは大変でしょう。
もう、人にとって音ではないデータを一定間隔に分割し,それぞれについて解析を行い,特徴となる周波数を
抽出します。周波数によるデータ群を複数作成し,AI解析し製造現場で今から起こる事象の「予兆」を検出
しました。
音データを集め「ビッグデータ」とし、AI解析の精度向上と、工場環境専用の低コストマイクの開発に取り組んでまいります